東京高等裁判所 昭和38年(ネ)229号 判決
群馬県知事が第五、六号地について訴外新井朋包外二名に対し売渡処分をしたことは当事者間に争がない。しかし、農地の売渡処分は、被買収者において、自己に売渡ないしは売払さるべきことを法律上主張しうる場合は格別、原則として当該農地の被買収者である原所有者の法律上の利益を侵害するものではないから、被買収者が売渡処分の無効を訴求する利益はないものというべきである。右の如き特別な事情の認められない本件においては、控訴人の右訴はその利益を欠くものとして却下を免れない。
(牛山 岡松 川崎)